概説・バローロ |
イタリアワインの王様、歴史も古く、シーザーが褒め称えたという。現在DOCG(統制保証原産地呼称)に格付されている。クーネオ県にまたがるランゲ(Langhe)地方の南部で、比較的緩やかな丘陵が続く低ランゲと呼ばれる地域に位置している。ランゲ地方の中心都市はアルバ(クーネオ県)。バローロのブドウ品種はネッビオーロ。 バローロ(Barolo)は11ヵ所のコムーネ から収穫されるネッビオーロを用い、3年の樽熟成が義務づけられる。 地区は土壌の差から、鉄分を多く含むセッラルンガ渓谷(ロッディ、グリンザーネ・カヴール、ディアーノ・ダルバ、カスティリョーネ・ファッレット、セッラルンガ・ダルバ、モンフォルテ・ダルバ)とマンガンとマグネシウムを多く含むバローロ丘陵(ヴェルドゥーノ、ケラスコ、ラ・モッラ、バローロ、ノヴェッロ)の二つに分けられる。前者が重く長い熟成期間を要するものになるのに対し、後者は円やかで香りが良く前者より早く熟成する。 かなり広い地域で1000を越す生産業者がおり、値段も品質も結構なばらつきがあるという批判もある。ラ・モッラ村の生産組合に登録されているワイナリーの数だけで60を越える。また、コムーネの他に、ぶどう畑の違いによる評価もあり、ラ・モッラには次の名前のつけられた格付ぶどう畑がある。ブルナーテ、チェレクィーオ、ロッケ、ロッケッテ、モンファッレット、コンカ。ただし、それぞれのブドウ畑で収穫されてもラ・モッラで醸造されるとは限らない。 バローロの醸造と熟成は11村以外の他の数多くのコムーネで認められている。この様にバローロは多様であり、バローロを語り出すと一冊の本が出来てしまう。しかし、ラ・モッラ村が格別の畑を持つバローロ・ワインの傑出した村だといいうことには変わりない。 |